2011年3月3日(木)「しんぶん赤旗」

リビア政権側の暴力 糾弾

国連総会、人権理事会での資格停止

加盟国 全192カ国が賛同


 リビアでの反政府デモ発生から2週間。同国内では、反政府勢力が首都トリポリの包囲を狭める一方で、カダフィ軍の市民に対するヘリによる攻撃など殺りく行為、人権じゅうりんが続いており、国内での抗争は長期化の様相となっています。国連総会は1日、リビアの人権理事会メンバーの資格を一時停止することを決議しました。さらに、欧米諸国では、カダフィ軍への軍事的圧力をさぐる動きも出ていますが、リビア軍の動きを制限する「飛行禁止区域の設定」では、安保理常任理事国のなかにも対応に温度差があります。


 【ワシントン=小林俊哉】国連総会は1日、リビア政府によるデモ隊に対する暴力を「人権侵害」として、同国の人権理事会メンバーの資格を一時停止する決議を全会一致で採択しました。同理事会は2月25日、リビアの資格停止について総会に勧告していました。

 人権理事会のメンバー資格停止は、06年の発足以降、初めてです。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は総会で、「国際社会は声を一つにして、市民に対する暴力の即時中止を求めている」と述べました。

 同決議の採択には、総会の3分の2の賛成が必要とされましたが、リビア代表も含む加盟国192のすべてが賛同しました。ライス米国連大使は、全加盟国が賛成したことについて「空前の決議であり、(リビアの最高指導者)カダフィ大佐に、市民の殺害をやめるべきだとの明確な警告を発したもの」と述べました。





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