2011年3月2日(水)「しんぶん赤旗」

「陸山会」事件公判

池田元秘書、ノートに記録

「4億円返済」引き継ぎ「OK」


 民主党の小沢一郎元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる政治資金規正法違反に問われた元秘書3人の第5回公判が1日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で行われ、元私設秘書・池田光智被告が前任者の石川知裕被告(衆院議員)からの引き継ぎ内容をメモしたノートの存在が明らかになりました。両被告はこれまで詳しい引き継ぎはなかったと主張していましたが、それを覆すものとなっています。


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(写真)陸山会が事務所を置いているチュリス赤坂。石川被告や池田被告はここで陸山会などの会計事務を行っていました=東京都港区赤坂

 検察側が被告人質問で明らかにしたのは、池田被告が東京・赤坂の小沢事務所で使用したノート。青いB5判の大学ノートで、「陳情」「マスコミ」などの索引をつけて、石川被告からの引き継ぎ事項を書いていました。

 池田被告は、引き継ぎについて「断片的に受けただけ。各1回ずつ。引き継ぎを受けるまで(4億円のことなど)知らなかった」と主張。そのため、引き継ぎが不十分で、2004年分の政治資金収支報告書への4億円の記載について両者に認識の食い違いが生じたとしています。

 ところが、明らかになった引き継ぎノートには「石川さんへの質問」とする21項目が列記されていました。そこには「土地売買についての確認」「4億円の返済方法」の項目があり、確認済みを示す「○」や「OK」のサインがありました。

 これについて検察側が「引き継ぎ内容を引き継ぎまで知らず、1回しか受けていないのに、なぜ質問できるのか」と追及。

 池田被告は「1回ぐらいは話を聞いたが、再度、主体的に質問したのは1回です」と、これまでの主張を後退させました。

 さらに「陳情」という索引のページには、水谷建設関係者が大久保隆規被告に5千万円を渡す現場に同席した人物の名がありました。名前の後には「胆沢ダム 献金10万円 大久保さんと親しい」と書いてあることが明らかになりました。





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