2011年2月26日(土)「しんぶん赤旗」

小沢氏団体公判

4億円 認識食い違い

池田被告「銀行借り入れ」

石川被告「小沢氏個人から」

元秘書2人が証言


 民主党元代表・小沢一郎被告の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる政治資金規正法違反に問われた元秘書3人の第4回公判が25日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で行われ、政治資金収支報告書に記載した4億円について、元秘書2人の食い違いが浮き彫りになりました。


写真

(写真)「陸山会」の政治資金収支報告書(2004年分)の表紙と「借入金」の欄。記載の「4億円」について、石川被告は、04年10月12日ころ小沢氏から借りた借入金だと主張。一方、池田被告は銀行から借りたカネと主張

 公判では、元私設秘書の池田光智被告の被告人質問が行われました。池田被告は、陸山会の会計事務担当だった衆院議員石川知裕被告の後任です。05年分から同会の収支報告書を作成しています。

 争点の2004年分の収支報告書に記載した「借入金 小澤一郎 4億円 10月29日」。池田被告は「10月29日の日付を見て、契約書に書かれた銀行の融資日と同じだったので、銀行からの借り入れと認識した」と述べました。

 一方、石川被告は「小沢被告個人から提供を受けた4億円」と主張。池田被告は、石川被告の主張を否定する形になっています。

 検察側は「土地購入の原資を仮装するために銀行から受けた融資4億円を記載した」と主張しています。

 池田被告は、05年以降、五つの小沢被告の関連政治団体の資金管理を任されていました。同被告は「寄付といっても関連政治団体の資金移動だった。陸山会は支出が多い団体だったので、適時、他団体から資金を支出していた」とのべ、団体間の資金移動をひんぱんに行っていたことを認めました。

 また石川被告への尋問で、検察側は03年分の収支報告書では、銀行からの転貸し融資を記載したのに、04年分の4億円については記載しなかったとする主張の矛盾を指摘しました。





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