2011年2月18日(金)「しんぶん赤旗」

中東・北アフリカ デモ拡大

各地で衝突 死傷者


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 【カイロ=小玉純一、伴安弘】中東・北アフリカで、チュニジア、エジプトの政権を打倒した反政府行動がさらに拡大しています。

 米海軍第5艦隊司令部があるバーレーンでは首都マナマの「真珠広場」で続く民主化を求めるデモに対し警官隊が17日未明、強制排除に乗りだし、新たに3人が死亡、50人が負傷しました。デモ参加者は、政治犯の釈放、雇用と住宅、議会権限の強化、国民が起草する新憲法制定、独立以来政権の座にあるハリファ首相を排除した新内閣を要求しています。

 国会40議席中18議席を占めるシーア派野党ウェハクは15日、国会を欠席し、同日のデモ参加者殺害に抗議しました。

 イエメンの反政府行動は6日目の16日も続きました。南部の港湾都市アデンでは32年間権力を握るサレハ大統領の退陣を求めるデモ隊数百人が警察と衝突し、1人が射殺されました。首都サヌアでは学生800人がデモ。サヌア南のタイズでは学生数千人が11日から座り込みを続けており、100人以上が逮捕されました。サレハ大統領は14日、予定していた訪米を取りやめました。

 カダフィ大佐が1969年以来権力の座にあるリビアでは、17日に「怒りの日」行動が呼びかけられています。

 イラク南部では、ワシット州の州都クートで16日、市民2000人以上が電力供給や病院サービスの改善などを要求し、州政府知事の辞任を求めてデモを行いました。民間軍事会社の警備員の発砲などで3人が死亡、30人が負傷しました。

 イランで2009年大統領選挙に立候補したカルビ、ムサビ両氏は16日、それぞれ、エジプトの民主化に連帯した14日のデモを治安部隊が弾圧したことに対し、「いかなる代価を払っても」民主的変革を続けると表明しました。





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