2011年2月8日(火)「しんぶん赤旗」
エジプト副大統領
デモ代表と協議
非常事態令の撤廃など合意
【カイロ=伴安弘】エジプトのスレイマン副大統領は6日、反政府デモに参加する青年の代表や野党代表と初めて協議し、1981年以来続く非常事態令の撤廃の方針をはじめ、憲法改正を準備する委員会の設置、報道の自由の確保などで合意したと発表しました。
反政府デモ側はこれを評価する一方、ムバラク大統領の即時退陣を引き続き求めており、事態の打開につながるかどうか、なお不透明です。協議はスレイマン氏が呼び掛けていたもので、数日内に再び行われることになりました。
協議には、反政府デモの中で新たにつくられた青年組織「エジプト革命青年連合」、識者・法律家でつくる「賢人会議」、同国最大の穏健派イスラム主義組織「ムスリム同胞団」など6組織が参加。ムスリム同胞団の代表が政府と対話するのは初めてです。
一方、エルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長を支持するグループも同日、他の野党代表とは別に政府との協議に応じました。
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