2011年2月2日(水)「しんぶん赤旗」

転落事故ない駅ホーム早く

視覚障害者“幅狭く怖い”

可動柵・要員配置訴え JR東に要請


 「転落事故のない駅ホームの一日も早い実現を」と全日本視覚障害者協議会(全視協・田中章治会長)は1日、JR東日本に対し、山手線の可動式ホーム柵設置計画を早めることや点字ブロックの早急な改善などを要請しました。


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(写真)全盲の武井視良さんが亡くなったJR山手線目白駅の事故現場付近に献花し黙とうする全視協の人たち=1日、東京都豊島区

 これは1973年2月1日、JR山手線高田馬場駅で全盲の上野孝司さんがホームから転落、死亡した事件を受け、「鉄道死傷事故ゼロの日中央行動」として2000年から毎年取り組んでいるものです。同日、全国各地で同様の取り組みが行われました。

 要請後、1月16日にJR山手線目白駅で転落し、電車にはねられ死亡した武井視良(みよし)さんの死を惜しんで、事故現場付近で献花を行いました。

 「明日は我が身であると、改めて思い知らされた事故でした。駅員さんの目が届いていれば、事故は防げたのではないでしょうか」と話す女性(59)。1月24日、JR東日本への要請行動に参加し、十分なホーム要員の配置を求めたといいます。

 全視協の田中会長は「JR東日本が目白駅の点字ブロックの改修をするというのは、一歩前進です。しかし、ホームの幅が狭くて危ない。JRは山手線全駅に可動式ホーム柵の設置を『17年めどに』といわず、前倒しでおこなってほしい」と強調します。

 その後の集会では、視覚障害者の歩行実態、安全な歩行・移動をサポートする労働者の状況などを踏まえた運動をどう展開していくかについて話し合われました。

 JRと地下鉄の現場で働く労働者らも参加。国鉄労働組合新橋支部で組織部長を務める渡辺信之さんは京浜東北線の車掌です。常時ホーム要員が配置されているのは各路線とも一部の駅に限られていることを告発し、「安全輸送のためにも、労働条件の改善のためにも『ホーム要員を配置してほしい』という要求は、働く私たちの要求でもあります」と強調しました。





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