
2011年1月30日(日)「しんぶん赤旗」
目白駅 点字ブロック改修へ
JR東日本 管内330駅など調査
![]() (写真)武井さんが転落して死亡したJR山手線目白駅ホーム |
視覚障害のあるマッサージ師武井視良さん(42)がホームから線路に転落し電車にひかれ死亡した事故が起きたJR目白駅(東京都豊島区)について、JR東日本は28日、同駅の点字ブロックの張り替えを決めました。
事故翌日の今月17日から、利用客が多い駅や視覚障害者の施設が近い駅など管内330駅で、点字ブロックの状態について調査しており、ほかの駅でも必要に応じ改修を進めます。
視覚障害者からは、ホームの縁側を示す点字ブロックは、突起の数が多すぎるため、識別しにくいという声が出されていました。
視覚障害者関係の41団体でつくる「手をつなごう全ての視覚障害者全国集会」は24日、JR東と交渉し目白駅の点字ブロックの改善を要望していました。
全日本視覚障害者協議会(全視協)などは、事故防止のため、可動式ホーム柵の設置を急ぐよう長年にわたって求めていますが、JR東は、2017年度までに山手線全29駅で整備するとしています。
転落事故根絶へ柵の設置急いで
全視協の山城完治総務局長の話 JR東日本の対応がいつになく早かったことを率直に評価します。今回はマスコミ・世論の力があったおかげです。JR東は今後も私たちの要望を真摯(しんし)に受け止め迅速に動いてほしいと思います。
私たちは以前から駅の点字ブロック設置を要望し実現してきました。しかし、残念ながら転落事故は減っていません。点字ブロックを改善しても転落事故は無くせません。転落事故の根絶には可動式ホーム柵の設置を急ぐ必要があります。そのことは武井さんが命をもって証明しました。私たちは引き続き運動を進めていきます。