2011年1月21日(金)「しんぶん赤旗」
米軍水域外演習に抗議
県漁連など“知事は中止求めよ”
沖縄
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米軍が昨年12月の日米共同統合演習において提供水域外で軍事演習を行った問題で、沖縄県漁業協同組合連合会(國吉眞孝会長)、沖縄県漁業協同組合長会(池田博会長)、漁業制限等対策委員会(安次富保委員長)は20日、仲井真弘多知事に対し、訓練水域外で演習しないことを県として日米両政府に強く求めるよう要請しました。當銘健一郎基地防災統括監が応対しました。
この問題では、今月5日から15日まで沖縄県周辺海域で実施された米本国の原子力空母カールビンソンを中心とする第1空母打撃群による爆撃訓練も、提供水域外で実施する計画であったことが後に判明しています。演習周辺海域はソデイカやマグロの有数の漁場で今が最盛期。漁業者にとって死活問題です。漁業関係者から「米軍が区域外で訓練をするなら、漁民は操業するなということか」「人命軽視だ」と怒りの声があがっています。
要請では、訓練水域外での演習について「絶対に容認できない」と指摘。今月の訓練内容にいたっては政府も把握しておらず、4日の海上保安庁の通報で漁業者に知らされるという「前代未聞の異常事態」であったとし、1972年の日米合意(5・15メモ)である15日前通知義務を形がい化させないよう強く求めました。
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