2011年1月17日(月)「しんぶん赤旗」

在日米軍基地の資産価値

円高・「思いやり」で急上昇


ドイツを大きく引き離す

米国防総省「基地構造報告」

 在日米軍基地の資産価値が急上昇し、基地の件数・面積で日本を上回るドイツを大きく引き離していることが、米国防総省がこのほど公表した「2010会計年度・基地構造報告」で明らかになりました。

 また、基地ごとの資産評価額では日本の基地が上位4位までを占め、「大規模基地」(試算評価額17億1500万ドル以上)に分類される在外20基地のうち8基地を占めました。(表)

 同報告書は会計年度ごとに米議会に提出されており、10年版は09年9月末現在の数値をまとめています。

 それによれば、米側が「米軍基地」として数えている施設の総資産評価額は451億6700万ドル(前年同時期=405億9350万ドル)です。このうち、在独基地の評価額は一貫して日本より上でしたが、09年度に逆転。10年度は358億ドルで、日本と100億ドル近い差がつきました。(グラフ)

 資産評価額は基地内の施設件数や床面積、インフラなどで算定しており、地価は含まれていません。日本は毎年、「思いやり予算」で基地内の施設を新設・改修しているため、必然的に評価額が上がることになります。加えて、08年9月のリーマン・ショックに伴う急激な円高が反映していると見られます。

 一方、ドイツでは米軍基地の返還が進み、資産評価の対象となる基地そのものが減っています。

 危機的な財政事情により、米議会などでは兵力や基地の削減論が強まっています。しかし、米シンクタンク・ブルッキングス研究所が昨年末に公表した「国防予算と米国の力」と題する報告書では、日本について「基地の不動産費用や機能、建設費を支払ってくれるという東京(日本政府)の気前良さ」から、「(日本に基地を置く方が)安くつく」と特記するなど、日本は例外視されています。

 日米同盟を絶対視する一部の論者は、「普天間基地問題が滞ると、米軍は愛想をつかして日本から引き揚げてしまう」との見方を示しますが、実際は米国にとって、絶対に手放したくない“資産”であるといえます。

表
グラフ




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