2011年1月9日(日)「しんぶん赤旗」

会社説明会、12月以降に

就活問題で経団連方針


 日本経団連は8日までに、大学新卒者の就職活動の長期化に歯止めをかけるため、会社説明会などの開催時期を大学3年生(大学院は修士課程1年)の12月1日以降とするよう、会員企業に要請する方針を固めました。2013年4月の入社予定者から適用します。長引く就職活動が学業の妨げになっているとの批判を踏まえ、会社説明会や、企業のホームページを通じた入社希望学生の登録受け付けなどを行う時期を、現在よりも遅らせます。

 経団連は12日にもこうした方針を決定し、各企業に通知します。採用活動の指針を示した倫理憲章にも盛り込む見通し。大学生の就職活動は現在、企業や就職情報会社による採用情報の提供開始で3年生の10月ごろから実質的に始まっています。

 新卒者の採用をめぐっては、商社の業界団体である日本貿易会が、入社試験や面接といった選考活動も大学4年生(大学院は修士2年)の夏以降に遅らせることを提唱しています。しかし、業種・企業によって賛否が分かれているため、今回は選考時期見直しを見送り、従来通り大学4年生の4月1日以降とします。

 日本共産党は昨年4月に提言を発表し、会社説明会やエントリーシートの受付、面接の開始日などの就職活動のルール確立を求めてきました。国会でも代表質問や予算委員会などで、大学・経済界・政府の3者協議を要求。昨年11月には政府と企業側、大学側の代表らが一堂に会し、「新卒者等の就職採用活動に関する懇話会」の初会合が開かれました。





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp