2010年12月22日(水)「しんぶん赤旗」

児童養護施設は超多忙

虐待の子ケア 母支え 医療も

高橋・宮本氏と懇談 基準改善ぜひ


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(写真)児童指導員に子どもたちの様子を聞く高橋(中央)、宮本(左端)両衆院議員=20日、東京都小平市

 日本共産党の高橋ちづ子、宮本岳志両衆院議員は20日、児童養護施設二葉むさしが丘学園(東京都小平市、社会福祉法人・二葉保育園)を訪問しました。黒田邦夫施設長、佐藤哲朗児童指導員と懇談し、下校した子どもたちがくつろぐ居室を見学しました。

 同学園は今年4月、運営を都から移管され、幼児から高校3年までの子ども56人が、八つのユニットと一つのグループホームに分かれて生活しています。

 黒田施設長は、国からの措置費と都が加算する補助金で、国の職員配置基準より手厚い体制(子ども8人に対して児童指導員・保育士3人)をとり、子どもの心的治療を担当する職員2人と看護師1人も配置していることなどを話しました。

 子どもの3分の2が虐待を受けていることや、軽度発達障害や知的障害などで医療的ケアを必要とする子が増えていること、ショートステイの利用を通じての母親への子育て支援、虐待防止の役割も高まっていることを説明しました。

 黒田氏は、子どもとじっくりと向き合って心身の傷をいやし信頼関係を築くために、現状の職員配置でも十分とはいえないと訴え、「職員の雇用と継続した就労を保障するうえでも、国の職員配置を養護施設に求められる役割に見合うよう引き上げることが必要だ」と指摘しました。

 佐藤児童指導員は、高校卒業後の進学を希望する子どもが増える中、数百万円にもなる高学費や生活費、住まいの確保を施設を退所した子ども自身が担わなければならない現状をのべ、進学・就職への保障制度などが必要だ、と話しました。





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