2010年12月16日(木)「しんぶん赤旗」

“漫画規制”条例、東京都議会が可決

「表現の萎縮」不安の声

自主規制の努力尊重を 古館都議が討論で主張


 15日の東京都議会最終本会議で、民主党、自民党、公明党などは青少年健全育成条例改定案に付帯決議をつけ、賛成多数で可決しました。日本共産党、生活者ネット・みらいなどは反対しました。

 共産党の古館和憲都議は討論で、改定案は6月議会で否決された案と本質的に変わらないもので、都が新たに持ち出した「刑罰法規に触れる性行為」などの規制基準は表現の自由を脅かし、「恣意(しい)的な規制が行われ、創作活動を萎縮させる危険がきわめて大きくなった」と指摘しました。

 古館氏は、青少年が健全に成長できるために、図書の販売等にルールを設ける必要はあるが、自主規制を第一とし、行政の規制は最小限にすべきだと力説。表現の自由を守りつつ自主規制の効果を上げる努力が現場では積み重ねられており、改定案は、自主規制団体や作家・出版団体などの意見を無視したものと批判しました。

 性に関する表現規制や書物の出版・閲覧への規制が、全般的な思想統制や言論弾圧にいきついた歴史もあり、常に敏感であるべきだと強調。付帯決議には法的拘束力はなく、都が全力をあげるべきは、青少年が性的自己決定能力や情報活用力を身につけられるようにすることだと主張しました。





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