2010年12月14日(火)「しんぶん赤旗」

核兵器禁止は世界の流れ

世界各国から返書

響く 平和の呼びかけ


 「長崎からの手紙」へのスイス連邦政府大統領やオーストリア政府からの返事は、NPT再検討会議の決定の実行をよびかけ、核兵器のない世界への支持と行動の広がりを示しています。そのいくつか(抜粋)を紹介します。


スイス大統領 ドリス・ロイトハルト氏

核兵器の使用は国際人道法の基本原則と規則とを侵害すると宣言しました

 私は、市民社会による忍耐強い活動が核軍縮のもっとも重要な推進力のひとつであると信じています。

 核兵器が存在する限り、核兵器の使用の危険は残り、テロリストによる盗難や使用の危険も残ります。それゆえ、すべての核兵器を違法とし、究極的に廃絶するためにともに活動することは道理と責任の問題にほかなりません。

 2008年10月の国連事務総長の5項目提案は、核兵器の違法化に向かってどのように進むことができるかについて、「互いに強化しあうような法的文書の枠組みないし核兵器条約によって」と打ち出しています。

 今年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議でスイスは核兵器は非道義的であり違法であると非難し、核兵器の使用は国際人道法の基本原則と規則とを侵害すると宣言しました。ジュネーブ条約の寄託国であるスイスはこの点で特別の責任を認めています。

 この地上の安全保障は核兵器が存在し続ける限り達成することができないというのが私の信念です。

モンテネグロ大統領 フィリップ・ブヤノビッチ氏

核兵器にまつわる危険を回避しようとする市民社会の活動の重要性を認識しています

 わが国は、原水爆禁止世界大会が核兵器のもたらす危険への認識を高め維持しようとする努力に対し支持を表明します。

 私たちは、核兵器にまつわる危険を回避しようとする市民社会の活動の重要性を認識しています。この問題に対する解決は国連の枠組みで達成されるべきでしょう。ゆえに、1955年から続いているみなさんの活動は、特別な価値があります。

クロアチア共和国大統領 イボ・ヨシポビッチ氏

核兵器のない世界の達成をめざすすべての国際的約束を効果的かつ時宜をたがえず履行していきます

 わが国は、核兵器のない世界における平和と安全をめざし、核不拡散の諸原則を尊重し、核兵器の世界的な削減のための具体的措置を積極的に履行しています。

 クロアチア共和国は、核兵器のない世界の達成をめざすすべての国際的約束を効果的かつ時宜をたがえず履行していくために、たゆまない努力を続けることを約束します。

オーストリア共和国総務審議官 ハラルド・ドッシ氏

核兵器条約が完全核軍縮を効率的に実現するための主要な手段であるとの意見に同意します

 オーストリアは、核兵器のない世界を強く支持しています。2010年4月、わが国の議会はNPT再検討会議でこの議題を積極的に発展させるよう政府に要請する決議を全会一致で採択しました。

 オーストリアは、核兵器条約が完全核軍縮を効率的に実現するための主要な手段であるとの意見に同意します。

 オーストリア政府は、国際社会にこのような法的枠組みの導入にむけたプロセスを開始するよう繰り返し呼びかけてきました。





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