2010年12月11日(土)「しんぶん赤旗」

漫画出版10社

アニメ展の参加拒む

都の青少年条例案に抗議


 漫画出版の大手10社でつくる「コミック10社会」は10日、東京都やアニメ関係企業などが来年3月に開催予定の「東京国際アニメフェア2011」(実行委員長・石原慎太郎知事)への参加・協力を拒否するとの緊急声明を発表しました。

 声明は漫画・アニメーションの性描写を規制する青少年健全育成条例改定案に抗議したもの。石原知事に対して「たびたび漫画や漫画家に対する不誠実で無理解な発言を繰り返し、同改正案の成立を突き進めている」と批判。改定案についても、都が漫画家やアニメ制作者との話し合いを一切しないまま提出した上、「規制の対象は依然あいまいで、むしろ拡大さえしている」と指摘し、このような状況では都のイベントに賛同することは到底できない、としています。

 8日に角川書店の井上伸一郎社長がフェア不参加を表明したことに、知事は10日の記者会見で「勝手に自分で決めたらいい。どうぞご自由になさったらいいんじゃないですか」と開き直りました。

 10社会幹事の清水保雅・講談社取締役は本紙の取材に「アニメの原作者である漫画家が無理解な扱いを受ける一方で、『アニメは世界に誇る文化』と発信するフェアを行うのはおかしい。多くの原作者が改定案に怒っており、私たちも原作者を代弁する立場として協力したい」と語りました。

 コミック10社会は、秋田書店、角川書店、講談社、集英社、小学館、少年画報社、新潮社、白泉社、双葉社、リイド社の各社。





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