2010年12月10日(金)「しんぶん赤旗」

予算削減で大学崩壊

党国会議員団 関係者と懇談


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(写真)国立大学運営費交付金・私学助成の削減に反対し、懇談する共産党国会議員団と大学関係者たち=9日、衆院第2議員会館

 政府の予算編成で大学予算の大幅削減の動きが強まっている問題で、日本共産党国会議員団は大学関係の団体などに広く呼びかけて9日、「大学の存立を危うくする国立大学運営費交付金・私学助成の削減を許さず、大学予算の充実を求める懇談会」を国会内で開きました。

 懇談会には、大学の学長や理事をはじめ、予算削減に反対して国会要請行動などを行っている全国大学高専教職員組合や日本私立大学教職員組合連合(日本私大教連)、首都圏大学非常勤講師組合、全日本学生自治会総連合(全学連)など20の大学・関係団体が参加し、予算削減による深刻な影響、運動の広がりについて発言が相次ぎました。

 懇談会では日本共産党の宮本岳志衆院議員が大学予算をめぐる現局面について報告。予算の優先づけを行う「政策コンテスト」で文科省予算が「全般的に大幅な要望の圧縮と、要求の削減額による新たな財源捻出が必要」とされ、概算要求、「特別枠」の要望額いずれも削減する判定を下しており、「重大な局面だ。知的基盤の大学を崩壊させるもの。なんとしても大学予算の充実に力をつくしたい」と述べました。

 筑波技術大学の村上芳則学長は、運営費交付金の5%削減は授業料を2倍に、教員を2割減らす額になるとのべ、「質の低下を起こさない対応は不可能」と窮状を訴えました。全学連の代表は、地方議会での意見書採択など予算削減反対のさまざまな行動を広げていることを紹介しながら、学費軽減につながる予算を削減する評価は「乱暴だ」と述べました。日本私大教連の代表は、国立と私立の大きな格差がある下で、私大の教育・研究条件の充実を強く求めたい、と発言しました。

 発言を受けて宮本議員は「『立場の違いを言っている場合ではない』と幅広くみなさんが参加されました。予算削減を絶対に許さないために、私たちも全力をつくしたい」と決意を表明しました。

 日本共産党から宮本議員のほか、塩川鉄也衆院議員、井上哲士参院議員が出席しました。





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