
2010年12月9日(木)「しんぶん赤旗」
農水相に開門求める
諫早勝訴受け 佐賀県知事・議長ら
長崎県の諫早湾干拓事業潮受け堤防排水門の5年間常時開門を国に命じた福岡高裁判決を受け、古川康・佐賀県知事、留守茂幸・佐賀県議会議長、佐賀県議団らが8日、鹿野道彦農水相に「早期開門調査の実施を求める要請書」を手渡しました。
古川県知事らは「現地視察を早期実施し、開門調査を行うとの方針を直ちに明らかにすること」などを強く要請しました。
要請書は、県知事、県議会議長、佐賀県有明海沿岸市町水産振興協議会会長の秀島敏行・佐賀市長、佐賀県有明海漁協の川ア守組合長らの連名によるもの。諫早湾干拓事業による有明海漁業被害の深刻さを伝え、「今回の判決を重く受け止め、上告を断念し、政治主導での判断が必要だ」と訴え、開門の決断を求めています。
要請後、古川知事は「司法が(開門を)2度にわたって示した。みんなの気持ちは、もう待てないということです。ただちに開門の決断をしていただきたい」と語りました。
要請に同行した日本共産党のむとう明美佐賀県議は「農水相には、ぜひ早期に現地視察を実施してほしいということと、すみやかに開門実施の決断をするように強く要請した」と話しました。
開門の調査早く実施を
佐賀県議会が決議
佐賀県議会(留守茂幸議長、41人)は7日、福岡高等裁判所の5年間の排水門開放を命じた控訴審判決(6日)を受けて国に対し、「中・長期開門調査の早期実現を求める決議」を全会一致で可決しました。
決議は「判決を重く受け止め、上告を断念し、開門調査を実施すること」としています。