2010年12月6日(月)「しんぶん赤旗」

就活にルールが必要

就職難打開 学生らシンポ


大企業の責任指摘

東京

写真

(写真)パネリストとして発言する(右から)笠井、本田、平田の各氏=5日、東京都文京区

 東京都内の学生が中心の実行委員会が5日、都内で「やっぱ、おかしい日本のシューカツ!? 学生がホンネで語ろう! 就活シンポ」を開き、青年、学生など約230人が参加しました。

 午前は先輩から働きがいなどを聞く分科会、就活体験者が体験を話す分科会、7社3団体が参加した合同就職説明会など四つの分科会が開かれました。

 シンポジウムでは、パネリストの中小企業家同友会全国協議会の平田美穂事務局次長、本田由紀東大教授、日本共産党の笠井亮衆院議員が、新卒採用枠の少なさ、非正規雇用の増大など就職難の背景を説明しました。

 平田氏は「地元を支える中小企業が地域に雇用をつくることが大切」と話しました。

 本田氏は、大学教育が終わった時期からの就活の開始や、大企業が社会的責任を果たしていく必要性などを指摘し、「くじけず、生き方を探ってほしい」と激励しました。

 日本共産党の笠井亮衆院議員は大学、経済界、政府でつくる3者協議で納得できるルールの確立を求め、国会でさらに就職難解決をめざしていく決意を語りました。

 合同説明会に参加したスーツ姿の男性(28)は、保険業の会社で働いていますが、近々辞めるので転職先を探しています。「ネット検索では出合えない会社の話を聞けて良かった」と話し、都内の男子学生(19)は「大学で学んだ雇用問題と現実とのつながりが実感できた」と話しました。

内定3割の高校も

京都

 「超氷河期」といわれる高校生・大学生の就職難の実態を告発し、就職活動のルールづくり、国や地方自治体の支援のあり方など解決策を考えようと5日、京都市内で雇用・就活シンポジウムが開かれました。約50人の青年学生、教育関係者が参加しました。

 民青同盟京都府委員会、日本共産党といっしょに日本をかえるネットワーク京都などがつくる「京都わかものアンケート」実行委員会が主催したもの。同アンケートの中間集計(10月開始、回答数272)が発表され、「3回生から就活を始め、150社をエントリーしたが内定をもらえない」など過酷な就職活動の実態や、低賃金・長時間・不安定労働への苦悩が数多く寄せられていることが紹介されました。

 原田久・京都府立高教組委員長、小倉浩幸・日本私大教連前副委員長と日本共産党の宮本岳志衆院議員、かみね史朗府議によるパネル討論がおこなわれました。内定状況が就職希望者の3割にとどまっているある高校の例や、府北部での大企業求人が昨年の4割程度に落ち込むなど、厳しい実態が報告されました。

 宮本議員は数十、数百回も「あなたはいらない」と不採用を若者が通告され、「人間の尊厳が踏みにじられる社会になっていることに一番胸が痛む」と語るとともに、大企業優先から雇用・内需を拡大する経済への転換の必要性を訴えました。





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