2010年12月3日(金)「しんぶん赤旗」

学ぶ権利保障しよう

全国夜間中学校研究大会開く


 「夜間中学校の実態から教育の課題を明らかにし、義務教育未修了者の人権としての学ぶ権利を保障しよう」をテーマに掲げた第56回全国夜間中学校研究大会が2日、東京都江戸川区の区立小松川中学校を会場に開かれました。全国の夜間中学校の生徒、教師、関係者がつどいました。

 入山賢一大会事務局長の主題提起、宮崎里司早稲田大学大学院日本語教育研究科教授の記念講演に続いて、3人の夜間中学校生徒が発言。義務教育を修了できなかったそれぞれの事情や、夜間中学の存在を知り、勉強できるようになった喜びを語りました。

 キム・へンジャさん(67)は、父親が15歳のとき日本にきたという在日韓国人です。幼い弟妹の世話のために中学校を卒業できないまま、13歳から働き始めました。夜間中学に入るまで、小学校しか出ていないことに引け目を感じ、厳しい差別のために在日韓国人だということを隠して生きてきた人生。キムさんは、「夜間中学の校長先生に『ここではキム・へンジャさんでいってください』といわれて、何かが吹っ切れた」と語りました。

 生徒の発言に続いて、千葉市、東京都江東区、横浜市での夜間中学を設置する動き、統廃合から学校を守る運動について特別報告がされました。

 同大会は3日も、「教育内容・授業」「在日韓国・朝鮮人、識字教育」などの領域別分科会、教科別分科会が開かれます。





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