2010年11月28日(日)「しんぶん赤旗」

「議会開設120年記念式典」にあたって

穀田国会対策委員長が談話


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(写真)穀田恵二国会対策委員長

 日本共産党の穀田恵二国会対策委員長は27日、「『議会開設120年記念式典』にあたって」との談話を発表しました。

 11月29日に「議会開設120年記念式典」が参議院議場において開催されます。

 日本共産党は、議会開設の歴史を記念する際には、戦前の絶対主義的天皇制の補助機関であった「帝国議会」の時代と、主権者である国民の代表機関として「国権の最高機関」という地位をもつようになった戦後の国会の歴史とは、厳格に区別する必要があるとの見地をとってきました。

 この立場からわが党は、戦前と戦後の議会の歴史を厳格に区別せずに記念するものとなっていた「議会開設100年」や「110年」の式典に欠席してきました。今回の「議会開設120年記念式典」も同様に戦前と戦後の議会の歴史をひとくくりに記念するものとなっています。そのことは、式典が、戦前の帝国議会のもとでの「50年式典」を踏襲したやり方となっているところにも表れています。

 このため、日本共産党国会議員団は「議会開設120年記念式典」には欠席します。


戦前の帝国議会の時代と戦後の国会の歴史は厳格に区別を

 120年前の「帝国議会」の創設は、自由民権運動など本当の議会制民主主義を要求する国民の運動と言動を弾圧したうえで、なんの国民的な議論もへずに、専制的におこなわれたものでした。

 開設された議会も、本当の意味での立法権はもたなかったうえ、戦争と平和の問題、条約締結などは、天皇の大権に属する問題として、関与を許されませんでした。

 内閣も天皇によって任命され、議会にではなく、天皇にだけ責任を負うものとされていました。また、選挙で選ばれるのは衆議院だけで、その選挙権にも多くの制限がありました。こうした非民主主義の「議会」であったからこそ、帝国議会は、戦前の暗黒政治と侵略戦争にたいして、大局的には、その無批判な協力・推進者の役割を果たすことに終始したのでした。

 戦前のこうした歴史の厳しい反省のうえにたって、戦後の憲法には国民主権の原則が明記され、普通選挙権によって選ばれた国会が「国権の最高機関」としての地位をもつことになったのです。わが国の議会の歴史をふりかえるとき、このことを、議会制民主主義の根本問題として銘記することが極めて重要です。





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