2010年11月25日(木)「しんぶん赤旗」
ポルトガルでゼネスト
年金凍結反対 二大労組呼び掛け
【リスボン=小玉純一】ポルトガルの労働組合は24日午前0時、公務員の賃金5%カットや年金凍結などの歳出削減に反対する24時間のゼネストに入りました。
労組の二つの全国組織、ポルトガル労働総同盟(CGTU)と労働者総連合(UGT)が同時に呼びかけたゼネストは二十数年ぶり。
地下鉄など公共交通機関が終日、止まります。これにより民間会社の業務にも甚大な影響が出ます。学校は休校、銀行も営業しません。
26日には来年度予算案の国会採決を控えています。予算案は、2010年予測で国内総生産比7・3%の財政赤字を11年に4・6%とする計画。歳出削減のほか、付加価値税率を21%から23%に引き上げます。
金融市場関係者はポルトガルをアイルランドに続いて欧州連合と国際通貨基金による「救済」がありうる国とみなしています。ソクラテス首相は22日、「支援は不要」「必要なのは予算の承認、赤字の削減だ」と述べました。
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