2010年11月17日(水)「しんぶん赤旗」

水俣病大阪訴訟で和解

未認定患者に一時金210万円


 大阪府などに住む水俣病未認定患者309人が、国や原因企業のチッソなどに損害賠償を求めた訴訟の和解協議が16日、大阪地裁(村岡寛裁判長)であり、1人当たり一時金210万円の支給などを内容とする和解案に原告と被告双方が合意しました。

 水俣病訴訟では今年3月、熊本地裁で国などと患者団体が和解に合意。新潟地裁でも10月、同水準の和解に合意したほか、東京地裁も和解勧告しています。

 合意内容ではこのほか、チッソが団体加算金3億円を支払い、介護保険サービス利用料の一部も負担します。国と熊本県が最高月額1万7700円の療養手当などを支給します。近畿地方の指定医療機関での受診結果を基に熊本県の第三者委員会が受給対象者を判定し、年明けをめどに最終的な和解手続きを取ります。

 大阪府東大阪市在住の原告(50)は「本当にうれしいが、手足の不自由な症状は今後も治ることはない」と話しました。





もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp