2010年11月10日(水)「しんぶん赤旗」
解雇反対を緊急要求
日航乗員組合が臨時大会
リストラ計画をすすめる日本航空がパイロットと客室乗務員の希望退職応募を締め切った9日、日本航空乗員組合(航空連加盟)は東京と大阪で臨時組合大会を開きました。会社側が指名解雇に出ることが予想されるもとで、解雇反対の緊急要求を掲げてたたかうことを決めました。
会社更生手続き中の日航は、グループ全体で1万6000人の人員削減を計画。「整理解雇の人選基準(案)」を示し、リストラ対象者を乗務から外して退職を迫っていました。
現在もパイロットの140人以上が10、11月の2カ月連続で乗務を外されています。パイロットは長期間乗務を外れると資格を維持できず、精神的圧迫で人権侵害を受けているとして、パイロット87人が乗務外しの退職強要を差し止める仮処分を東京地裁に申し立てています。
日航乗員組合は、「整理解雇の必要性は一切ない」と主張し、ワークシェアリングなどの解雇回避策を提案してきました。臨時大会では、解雇は行わないこと、不合理な人選基準を撤回すること、勤務割を公平に通常通りに行うこと、などの緊急要求を決議しました。
また日航グループ内五つの乗員組合の統一緊急要求として、解雇回避策を実施することや、不適切・不透明な人事異動を根絶することを確認しました。
大会後、宇賀地竜哉委員長は、「リストラ対象者を励ます意味もあって臨時大会を開いたが、組合員の団結を確認できた」と指摘。「現在の職場はストレスのピークにあり、会社組織への信頼が破壊され、安全が懸念される状況だ」と強調しました。
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