2010年10月14日(木)「しんぶん赤旗」

余剰米買い取り要請

米価暴落緊急対策 農水相に共産党


 日本共産党国会議員団は13日、鹿野道彦農水相に国会内で、深刻になっている生産者米価大暴落の緊急対策として余剰米40万トンを買い取るよう申し入れました。

 申し入れたのは、農林水産部会長の紙智子参院議員と、穀田恵二、赤嶺政賢、高橋ちづ子、塩川鉄也の各衆院議員です。

 米の生産費は全国平均で玄米60キロ1万6500円かかります。紙氏は、農家の実質的な手取りとなる農協の仮渡し金(1等米の概算金)が60キロ1万円を割り7000円台になるなど、暴落しているとし、「農家はもう稲作をやっていけないといっている」との悲痛な声を紹介。市場でだぶついている40万トン程度について、一定期間過ぎた分を主食用以外に処理する「棚上げ備蓄」方式で前倒し実施するよう求めました。

 高橋氏は、品質的に等級が低くなっていることからさらに農家手取りが下がることを指摘。「仮渡し金を返してもらうという地域もでている。大規模農家ほど大変だ」と訴えました。

 鹿野農水相は、「米価は関心事でいろいろ意見や議論がある」としたものの、下落分は戸別所得補償で対応、過剰米買い上げは消費者の理解が得られないとのべました。

 紙氏は、戸別補償では全額をカバーできず、下落分を補償するより過剰米の買い入れのほうが財政負担が少ないことを指摘しました。農家の実情を踏まえて緊急対応をすべきだと求めました。





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