2010年10月10日(日)「しんぶん赤旗」

地域医療再生へ交流

勤務医の労働改善急務

日医集会


 「地域医療再生〜地域の力、医師の団結〜」をテーマに9日、栃木県宇都宮市で日本医師会主催の全国医師会勤務医部会連絡協議会が開かれ、行政関係者や市民を含め約410人が参加しました。同協議会は年1回開催。31回目のことし、初めて一般公開しました。

 日本医師会の原中勝征会長が「長年にわたる医療費抑制政策の結果、進みつつある地域医療の崩壊から一刻も早く脱却し、再生への道を切り開くのが本会の使命」とあいさつ。「総医療費の大幅な引き上げこそ地域医療の再生に必要不可欠である。過酷な労働環境を強いられている勤務医への強い支援が喫緊の最優先課題だ」とのべました。

 また同氏は講演で、現政権で出ている混合診療全面解禁や医療ツーリズム(国際医療交流)などの考え方の問題点を指摘しました。

 医師不足についての日本医師会勤務医委員会の報告では、病院全体で医師不足を感じている比率は71・5%とし、勤務医の大多数は過労死基準の1カ月100時間を超える超過勤務と長時間連続勤務を恒常的に強いられているとのべました。

 シンポジウム「医療再生の新しい取り組み」で、地域医療を守るために住民、行政、医療関係者が共同を広げている徳島県や宮崎県延岡市などの経験を交流しました。また、栃木県大田原赤十字病院の救急医療のとりくみ、女性医師支援、各地の多様な医療連携の実践でも活発な論議が行われました。





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