2010年10月8日(金)「しんぶん赤旗」

空の安全 守れぬ

日航1万6000人削減

対象者を「自宅待機」、退職強要…


 日本航空のリストラ・解雇計画に対し、航空輸送産業の労働組合でつくる航空労組連絡会は6日夜、衆院第2議員会館で日本共産党と懇談し、リストラをやめさせ安全と労働者の雇用を守るための協力を要請しました。日本共産党からは、穀田恵二国対委員長、山下芳生参院議員、高橋ちづ子衆院議員が出席しました。


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(写真)日本共産党の議員(正面)らと懇談する航空労組連絡会のメンバー=6日、衆院第2議員会館

航空連が共産党と懇談

 会社更生手続き中の日航は、更生計画案で今年度中に1万6千人の人員削減を発表。リストラ対象者のスケジュールを空白や「自宅待機」にして、「整理解雇」の人選基準(案)まで示した強硬な姿勢で退職を迫っています。

 近村一也・航空連議長は、「現在はリストラ対象となっていない人も『明日はわが身』だと精神的に追い詰められ、仕事が手につかない状態です。『更生』とは利用者の安全を守ることのはずですが、これでは応えられない」と指摘。経営破たんの原因を究明し、地方も含め公共交通を守る政策に転換すべきだと強調しました。

 日航乗員組合の宇賀地竜哉委員長は、「機長と操縦士のうち330人のスケジュールが真っ白です。リストラ基準は、20代でも対象となり得るものです。これではものが言えず、体調を崩しても隠して乗務するなど安全が守れません」と訴えました。

 現場の組合員からは、「客室乗務員も『自宅待機』になっている。会社の個人面談で『整理解雇もある』と言われた」「人が足りず、車いすのお客様の対応ができない」「人選基準は判例からいってもまったく乱暴」などの声が出されました。

 穀田議員は「安全と労働者の権利を守るため、みなさんと一緒に頑張りたい」と話しました。





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