2010年10月5日(火)「しんぶん赤旗」

「諫早湾 開門命じて」

長崎地裁結審 3月29日判決

漁民ら訴え


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(写真)「今すぐ開門を」と訴え行進する原告団、弁護団と支援者ら=4日、長崎市

 諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防の開門を求める「よみがえれ! 有明海訴訟」の小長井・大浦訴訟(長崎地裁、須田啓之裁判長)は4日、原告漁民らが意見陳述し結審しました。2008年4月の提訴以来2年半ぶり。判決は来年3月29日の予定。

 原告は41人。原告団長の松永秀則さん(同市・小長井漁協)は、さまざまな圧力をはねのけて提訴した以来のたたかいを振り返り、「私たちは国にだまされ、県や市にも裏切られた。裁判所には私たち漁民の声を受け止め開門を国に命じてほしい」と訴えました。

 副団長の平方宣清さん(佐賀県有明海漁協大浦支所)は「息子が漁師を継ぐと言ってくれたことは大きな喜びだったが、先が見えず、息子を呼び戻すことができない状況だ。漁民とこれからこの海を担う子どもたちの思いを受け止めてください」と述べました。

 馬奈木昭雄弁護団長は「排水門開門を実現し、宝の海・有明をよみがえらせるまで、あくまでたたかい続ける。裁判所は原告の信頼に応えた大きな力となる判決を」と訴えました。

 この日、原告団、弁護団、支援者は、長崎市内での宣伝、傍聴行動を展開。全国公害弁護団連絡会や公害被害者総行動実行委員会の代表などが駆け付け、ともに訴えました。





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