2010年9月19日(日)「しんぶん赤旗」

小沢氏疑惑は未解明

土地購入原資はヤミ献金か

東京地検 4回目の聴取


 資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で、4回目となる東京地検特捜部の事情聴取を受けた民主党の小沢一郎元幹事長。あらためて事件の要となる同氏自身の疑惑が未解明であることが浮き彫りになりました。同時に、これほどの重大問題を国会の場で解明しようとしない菅直人首相や民主党の責任も問われています。(「政治とカネ」取材班)


 今回の聴取は、「陸山会」の政治資金収支報告書(2007年分)の虚偽記載についてです。同会が04年に買った土地の購入資金4億円などを小沢氏に返済したさい、収支報告書に記載しませんでした。

 なぜごまかそうとしたのか。中堅ゼネコン元幹部はこう指摘します。「小沢さんが公共工事に影響力を発揮したのは、建設業界では有名な話。後ろめたいカネだから隠したとみるのが当然だろう」

 小沢氏をめぐる疑惑の核心は、土地購入の原資がどこから来たかという点です。

 注目を集めているのが、中堅ゼネコン「水谷建設」からのヤミ献金です。胆沢ダム(岩手県奥州市)建設工事受注にからんで04年と05年に計1億円を小沢氏秘書に手渡したと同社関係者が「赤旗」日曜版に証言しました。水谷建設の水谷功元会長は、最近の週刊誌にも登場して同様の事実を告白しています。

 04年、05年の虚偽記載容疑については、4月に東京第5検察審査会が「起訴相当」と議決。10月中には強制起訴すべきかどうかを判断する2回目の議決が出されるとみられています。

 小沢氏には、その結果をまたず自ら国会の場で真実を語る政治的道義的責任があります。

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