2010年9月17日(金)「しんぶん赤旗」

にじむ平和への執念

東京 シベリア抑留者の絵画展


 シベリア抑留時の体験を描いた絵画&スケッチ展「蘇る65年前の記憶・シベリア」が、東京都千代田区内で開かれています。千代田・人権ネットワークの主催。

 今年8月に画文集を出版した勇崎作衛さん(87)の88点の油絵、四国五郎氏らのスケッチなど、約180点が展示されています。

 第2次世界大戦後、旧ソ連軍によって、旧満州などに駐留していた日本人約60万人がシベリアやモンゴルに抑留され、過酷な労働を強いられました。飢えと零下40度を下回る厳しい寒さの中、6万人を超える人が亡くなりました。

 埼玉県東松山市から来た男性(84)は19歳から約4年間、木材の伐採・搬送の作業に従事しました。絵を見つつ、「自分の体験を思い出した。こんな悲惨なことは、もうあってはならない」と話しました。

 千代田・人権ネットワークの有光健代表は、「どの絵にも、抑留者の平和への執念がにじみ出ている。戦後65年たち、シベリア抑留や戦争を知らない人が多い中、生々しい絵を見て、戦争を実感してほしい」と話します。

 絵画展は20日(月)まで。会場は九段生涯学習館(東京メトロ東西線・同半蔵門線・都営新宿線九段下駅下車6番出口すぐ)の2階ギャラリーで。時間は午前11時〜午後7時(最終日は午後4時まで)。入場無料。





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