2010年9月17日(金)「しんぶん赤旗」
社会人第一歩が失業か
近畿圏 高校生就職シンポ
今春卒業2358人仕事なし
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来春卒業予定の高校生の就職試験が全国で始まった16日、経済不況に伴う「就職氷河期の再来」に対し高校生の就職保障をめざすシンポジウムが大阪市内で開かれました。近畿各府県から、教職員や生徒、保護者ら約60人が参加。「希望者80人に求人は20件だけ」(大阪市内の市立高)だと、求人数が続落する就職難の実態が報告されました。
近畿各府県市の8労組でつくる近畿高等学校教職員組合連絡協議会(近高連)が主催しました。津川知久・近高連議長は、「社会人になる第一歩が失業者では、理不尽であり許せない」と訴え、社会的アピールが大事と語りました。日本高等学校教職員組合の佐古田博・副委員長もあいさつしました。
高校新卒予定者の求人倍率は、近畿2府4県全体で0・96倍(9月現在)。今春卒業した高校生のうち2358人が未就職状態といいます。その中で、地域間や男女間、全日・定時制間での深刻な「格差の固定化」が報告で指摘されました。
長浜キヤノン(滋賀県長浜市)で派遣切りされた男性(40)も発言。PTA役員は「働く人あってこその企業」だと大企業に社会的責任を求めました。
シンポでは、同日に取り組んだ、関西経済連合会と関西経済同友会に対する求人数拡大などの要請についても報告がありました。
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