2010年9月11日(土)「しんぶん赤旗」

諫早開門調査の先送り抗議

漁船300隻「宝の海返して」


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(写真)「宝の海をかえせ」などと唱和する漁業者ら=10日、長崎県諫早市

 「宝の海をかえせ!」「われわれはもう待てないぞ!」―。10日、300隻以上の漁船が長崎県の諫早干拓潮受け堤防沖に結集し、「即時開門」を求めた海上デモ(抗議行動)を行いました。1000人を超す漁業者らが「有明海再生」を目指し、酷暑のなか声を張り上げました。

 有明海沿岸は潮受け堤防閉め切り以後、ノリの色落ち、タイラギのへい死など深刻な漁業被害が続き、「開門」を求める切実な声が上がっています。

 海上デモは佐賀県有明海漁業協同組合が長崎、福岡、熊本各県の漁業者に呼びかけたもの。大漁旗をはためかせた漁船群が列をなして疾走し、午前10時すぎには潮受け堤防北部排水門沖に続々と集い、海上を埋めました。

 「被害知れ 即時開門」と1文字ずつ描かれたブルーシート8枚を漁船9隻で広げ、アピールしました。漁協幹部らが先頭に立ってハンドマイクを握り、「有明海漁民の声を聞け!」などと約30分間にわたって唱和。「開門調査」を先送りする民主党政権に、漁業者の総意を突きつけました。

 同漁協大浦支所運営委員長の赤木勝蔵さん(66)は「有明海はもう待てない。ギリギリの状況だ」と語っていました。

 海上デモには、日本共産党の仁比聡平前参院議員が参加。陸上の北部排水門突堤では、市民らが激励集会を開きました。





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