2010年9月6日(月)「しんぶん赤旗」

学校大規模化でストレス増/通学距離も長大化

統廃合・一貫化で交流


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(写真)東京都文京区での住民運動について講演する中嶋さん=5日、京都市東山区

 全国で子どもの教育に矛盾が広がっている学校統廃合と小中一貫校化を止める住民運動の教訓を交流しようと5日、全国集会が京都市内で開かれました。行政の統廃合計画を廃案にさせた東京都文京区での運動について、歴史教育者協議会会員の中嶋束さんが講演。「教育リストラ」で財政削減を狙う行政の姿勢を批判し、「子どもを置き去りにした」統廃合の実態を示しました。

 各地から約120人が集まりました。主催した実行委員会の藤井伸生委員長(華頂短期大学教授)が冒頭あいさつ。京都教育センターの浅井定雄さんが基調提案を行いました。1992年度から2007年度までの15年間で計4807校の小・中・高校が廃校される中、浅井氏は学校の大規模化による生徒のストレス増加、通学距離の長大化などの「教育環境の劣化」を指摘。住民運動の拡大へ、さらなる影響の検証や情報の共有化が必要だと呼びかけました。

 京都市東山区や宇治市でのマンモス校づくりの現状も報告。凍結表明を勝ち取った大阪府門真市の教員は「行政の欺まんを打ち破ろう」と訴えました。会場からは、地域づくりに重要な小学校の役割を指摘する声や、行事の簡素化や深夜までの勉強合宿で「競争教育がエスカレートしている」(東京都品川区)との声が出ました。

 また、全国での運動・交流の推進を呼びかけた集会アピールを採択しました。





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