2010年9月6日(月)「しんぶん赤旗」

亀戸事件87年

「野蛮な弾圧忘れない」

東京・江東 犠牲者追悼の集い


 「関東大震災から87年 亀戸事件追悼会」(実行委員会主催)が5日、「亀戸事件犠牲者之碑」がある東京都江東区の赤門浄心寺で行われました。猛暑のなか約50人が参加し、「権力による弾圧を二度と繰り返させない」と決意を語り合いました。


 東巨剛(ひろたか)実行委員長(日本共産党元東京都議)があいさつし「権力が10人の方々を連行し、裁判も何もなく、有無をいわせず殺すという野蛮な事件を忘れない。国による補償を求めていく起点にしたい」と語りました。日本国民救援会の吉田進悟さんが事件の経過報告を行ったあと、浄心寺住職が犠牲者を悼み、読経しました。

 追悼会に参加した国民救援会東京都本部の山崎友代さん(27)は「青年の願いをかなえる社会をつくるために、ひたむきにがんばってきた人たちを虐殺するなんて許せないし、悔しい。今も民主的な運動への弾圧や干渉がある。こうしたことをなくすためにも事件を語り継いでいく意味があると思う」と話しました。

 日本共産党の畔上三和子都議、日本民主青年同盟の林竜二郎中央常任委員、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟中央本部の山崎元副会長、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式実行委員会の石橋正夫さんがそれぞれ追悼のことばをのべました。全国労働組合総連合の大黒作治議長のメッセージが紹介されました。

 石播(石川島播磨)労働者合唱団が「先輩たちの労働者魂に思いをはせて」と、現在の江東区、墨田区に当たる南葛飾地域で生まれた「南葛労働者の歌」などを披露しました。

 参加者は最後に「犠牲者之碑」に白い菊を献花しました。


 亀戸事件 1923年9月3日、関東大震災直後の混乱に乗じて、軍と警察が一体となって起こした弾圧事件。東京府南葛飾郡亀戸町(現・東京都江東区亀戸)で、救援活動中だった川合義虎=当時(21)、日本共産青年同盟初代委員長=ら10人が亀戸警察に捕らえられ、習志野騎兵第13連隊により殺害されました。また、軍隊や憲兵隊が不安をあおり、「自警団」が多数の朝鮮人を殺害する事件も起きました。





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