2010年9月5日(日)「しんぶん赤旗」

予算に市民の声を

市民オンブズマン全国大会

富山市で開催


写真

(写真)調査報告をする市民オンブズマン全国大会=4日、富山市

 「予算づくり、市民も参加しよう」をメーンテーマに、全国市民オンブズマン連絡会議の「第17回全国市民オンブズ(マン)北陸・富山大会」が4日、富山市内で始まりました。2日間の日程で全国から260人が参加、交流します。

 大会初日は、予算編成過程の透明度・全国情報公開のランキング、政務調査費調査などが報告され、分科会が開かれました。

 「予算編成過程の透明度」の調査は、今回が初めて。47都道府県と18政令市を対象に、自治体のホームページ上に予算編成の情報がどの程度公開されているかを、予算編成の流れに沿い採点。鳥取が満点の100点を獲得し1位、最下位は岐阜県(24点)でした。

 透明度を分けたのは、予算要求と査定の公開度。査定額と査定理由を知事・市長査定から事務レベルまで公開しているのは6道府県3市にとどまりました。

 報告した井上博夫代表幹事は、「予算づくりに市民参加の道をつくる」と“財政民主主義”を強調、「ブラックボックスだった予算編成過程を透明化することで、住民の手でコントロールし、ムダをなくし、市民要求に沿う予算になっていく一歩にしたい」とのべました。

 09年度の全国情報公開度は、初めて全市調査を加えました。1市を除く854自治体が回答、都道府県内の自治体の平均点でランキングしました。1位は神奈川、最下位は鹿児島でした。

 情報公開条例の問題では、「権利の濫用」を理由に開示を拒否する条項を新たに設ける事例をとりあげました。新海聡事務局長は、「濫用禁止規定は憲法に根拠を持つ知る権利を制約する規定」と指摘、早急な改善が必要との考えを示しました。

 政務調査費の収支報告書への領収書の添付は今年4月1日現在で、都道府県と政令市の全議会で義務付けられていることがわかりました。しかし、議員(会派)が非公開部分を黒塗りにした上で、領収書の写しを提出している議会(大阪府、福岡県、岡山市)もありました。

 議員の海外・国内視察報告書の作成を義務付けていない議会は32都道県。報告書が作成されている場合でも、議員(会派)保存とされ、市民が見られない議会が2県7市ありました。





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