2010年8月31日(火)「しんぶん赤旗」

前進報告が相次ぐ

NTTリストラ反対、非正規の組織化“勇気もらった”

通信労組全国大会


 通信産業労働組合は28、29両日、第35回定期全国大会を京都市内で開きました。NTTリストラ反対や非正規雇用労働者の雇用を守るたたかいで前進する報告が相次ぎ、要求実現と組織拡大をすすめる2010年度運動方針を決定し、新たな役員を選出しました。

 山田忍委員長があいさつし、「民主党政権は、アメリカと大企業いいなりを抜け出せず、参院選で敗北した。リストラや年金の裁判でNTTが断罪され、職場から変化が起こっている。貧困と格差の打開に、労働組合の力を発揮していこう」と呼びかけました。

 111カ月連続で新たな組合員を迎え入れ、組織を拡大して大会を迎えたことが報告されると、大きな拍手がわきました。

 宇佐美俊一書記長が運動方針を提案。NTTリストラ反対、50歳退職・賃下げ再雇用制度の廃止、非正規雇用労働者の正社員化・均等待遇、情報通信の安心・安全、憲法9条を守る、と強調しました。

 討論では、東京支部の代議員が相談活動で、「工事が増えて時間が間に合わないのに、賃金が下がる」という光通信工事の請負労働者などを組織化していると発言しました。

 宮城支部の代議員は、「『育児休暇を取らせてもらえない』という派遣の女性と育児休業法を学習し、派遣会社やNTT側の担当課長に訴え、育休取得を実現した。全派遣社員に周知され、喜ばれている」と紹介しました。

 四国支部の代議員は、「契約社員雇い止めとのたたかいで会社と和解に至ったが、当事者のたたかう決意と地域労連との共同が力になった」。群馬支部の代議員は、「退職」拒否で、埼玉に遠隔地配転された飯野和子さんを群馬に戻すたたかいへの支援を訴えました。

 新組合員も発言。NTTが株を所有する通信会社の男性は、「NTT出向役員によって、4年で2回も一時金をゼロ査定にされた。安心して働ける職場にしたい」と話しました。

 NTT東日本―北海道から派遣会社への転籍強要を受け、裁判をたたかっている女性は、「全国の真剣な討論を聞いて、たたかう勇気をもらいました」と語りました。

 全労連の寺間誠治組織局長、日本共産党の山下芳生参院議員が来賓あいさつしました。

 選出された役員は次の通りです。▽委員長=山田忍(再)▽副委員長=矢田崎賢一(再)、菅原淳子(新)▽書記長=宇佐美俊一(再)





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