2010年8月28日(土)「しんぶん赤旗」
30〜35人学級の計画案
11年度から8年間 文科省決める
文部科学省は27日、2011年度から8年間で、公立小中学校の1学級の児童・生徒数の上限を、現行の40人から30〜35人に引き下げる計画案を決定しました。
計画案が認められれば、1980年以来30年ぶりに学級編成の標準が改善されることになります。
計画案では、11年度に小学校1年生と2年生の2学年を35人学級とし、12年度からは毎年1学年ずつ35人学級を導入していきます。中学校では、14年度から毎年1学年ずつ35人学級としていきます。(表)
小中学校の学年すべてを35人学級とした後、17〜18年度で小学校1年生と2年生を30人学級にします。
このため、文科省は8年間で約2万人の教職員増が必要とし、そのために必要な予算を1200億円としています。初年度分を来年度予算の概算要求に反映させるとしています。
また、この計画とは別に11年度から新学習指導要領が全面実施し、授業数が増加することなどに対応するため、14年度から教職員を4万人増やす計画も示しました。
市町村が都道府県の同意を得ずに、独自の基準で学級編成が行えるよう制度を改正することも、計画に盛り込まれています。
学級編成の標準 国が定める1学級あたりの児童・生徒の人数の上限。40人が標準の場合は、40人までは1学級、41人になれば2学級になります。これにもとづいて教職員定数が決まり、定数分の人件費の3分の1が国庫負担されます。
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