2010年8月24日(火)「しんぶん赤旗」
熱中症対策 経産省も
全生連要請 滞納に柔軟対応を
“部屋の電気消しエアコン。でも料金2倍”
全国生活と健康を守る会連合会(全生連・松岡恒雄会長)は23日、熱中症対策について経済産業省に要請をしました。要請は、熱中症による死者が相次ぎ、なかでも低所得の一人暮らし高齢者の被害が多いことから行われました。
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要望で▽経済産業省が生活困窮者に対し料金未払いによる供給停止に柔軟な対応を行うことなどを求めて電力・ガス会社へ出した「通知」(2002年4月23日付)を生かし、電気代滞納者への訪問などを行い、また「通知」の趣旨を徹底すること▽エアコンの設置・修理費や電気代などのための低所得者への補助制度実施と電力会社に電気料金の減免制度実施を指導すること―などを求めました。
全生連の辻清二事務局長は、「通知」を知らない電力会社の事業所があったことを指摘。担当課の課長補佐は「再周知するなどの対策をとりたい」と回答しました。
墨田生活と健康を守る会の会員(81)は「暗くなるまで部屋の電気はつけないけど西日が強くエアコンはかけているので、電気料金が2倍になって支払いができない」と窮状を訴えました。
同課長補佐は、「福祉部局を通して電力会社に連絡し、支払期限を延ばすことは可能だが、電気料金は、誰もが公平に負担するもの。一部の人だけを減免するのは難しい」と述べ、「別の助成制度の中でやるべきもので、厚生労働省で対応すべき事柄だ」との考えを示しました。
辻事務局長は「熱中症で多くの死者が出ているなかで、経済産業省も対策をとるべきだ」と批判しました。
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