2010年8月20日(金)「しんぶん赤旗」

全国臨時教職員交流集会

経験尊重し正規化を


 「臨時教職員制度の改善で子どもたちにゆきとどいた教育を実現しよう」と第41回全国臨時教職員問題学習交流集会が15〜17日の3日間、仙台市で開かれました。「全国臨時教職員制度の改善を求める全国連絡会」(山口正会長)が主催し、全国から200人以上が参加しました。

 今年の集会は、臨時教職員の多用がすすむなかで、正規教職員の各種休暇の代替の臨時教職員が確保できず、「教育に穴があく」事態の広がりにマスコミも注目するなかでの開催となりました。

 集会テーマは「教育に臨時はない つながろう ゆきとどいた教育の実現と働くルールの確立を求めて」。臨時教職員制度の改善や、臨時教職員の正規採用化をめざす取り組みを大きくすすめようと学習・交流しました。

 基調報告で山口会長は、文部科学省の調査によれば、昨年5月時点で、小中高校特別支援学校の教員総数111万5千人のうち、臨時教員は約16万5千人で、7人に1人は臨時教員だと報告。背景には国と地方の教育予算削減があると指摘。教育予算の拡充と学級編成基準の改善や正規教職員の配置増員が、いまや国民的な合意になっており、合わせて教員採用制度の改善と臨時教員の経験を評価した正規採用化の取り組みを大きく進めようと呼びかけました。

 初日の全体集会のシンポジウムでは、4人のパネリストが報告。臨時教員歴25年を経て今年4月に愛知県で採用された男性は、「正規教員とまったく同じ仕事をさせながら、長期間にわたって臨時教員として雇用する一方、採用試験では不合格にする今の教員採用のあり方は不当です」と教員としての経験を尊重した教員採用への改善を求めました。

 2日目には六つの分科会を開催。分科会の討論でも、臨時教員の経験を尊重した教員採用の実現、そのための臨時教員経験者を対象にした特別選考の実施、改善の重要性が論議されました。





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