2010年8月19日(木)「しんぶん赤旗」

再生砕石にアスベスト

駐車場などに使用 首都圏で検出

埼玉の市民団体調査で判明


 建物の解体現場から出る廃棄物を砂利に再利用する「再生砕石」に、人体に有害なアスベスト(石綿)が含まれている事例が多数あることが、さいたま市の市民団体の調査で明らかになりました。再生砕石は全国各地で、駐車場や工事現場、河川の沿道など住民に身近な場所で使われており、肺がんの原因になるといわれるアスベストの環境への放出が懸念されています。


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(写真)敷き詰められた再生砕石にアスベスト混入が疑われている道路建設予定地=さいたま市大宮区

 調査したのは「浦和青年の家跡地利用を考える会」(斎藤紀代美代表)。昨年8月、さいたま市浦和区の埼玉県施設(浦和青年の家)跡地にアスベストを含む再生砕石が敷かれたことが判明し、ほかの場所で同様の問題があるのではないかと状況を調べていました。

 今年5月から8月にかけて再生砕石が敷かれた約130カ所(同市内約110カ所、東京都内、川崎市など約20カ所)を調査。アスベスト含有が疑われるスレート(板状の建築資材)片を採取し、その中から地域別や公有地・民有地の別に分けて40検体を抽出し、NPO法人東京労働安全衛生センターに検査を依頼し、16日までに検査を終えました。

 結果はすべての検体からアスベストの一種のクリソタイル(白石綿)やクロシドライト(青石綿)が検出されました。

 検査した同センター作業環境測定士の外山尚紀さんは「スレート片は板状で、ルーペで見ると繊維状のものが見え、判別は難しくない。アスベストが混ざるのは解体現場でスレート板が適正に処理されていないからだ。“上流”で食い止める対策を取らなければ解決しない」と指摘します。

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(写真)「会」が採取したスレート片の一部

 斎藤「会」代表は「運び込まれた時や人、車に踏まれて割れたり、劣化したりするとアスベストが飛散する可能性がある。まかれてしまった砕石の対策も必要です」と話します。

 「会」では「全国どこでもありうる問題だ」として国に対し、再生砕石の実態調査をはじめ、除去方法の確立、アスベスト混入防止の徹底など抜本策を求めていく方針です。


 アスベスト(石綿) 繊維状の天然の鉱物で、肺に吸い込むと長い潜伏期間を経て中皮腫や肺がんを起こす確率が高い発がん物質。耐熱性が高いことから建設資材などに広く使われてきましたが、2008年から全面使用禁止されています。





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