2010年8月16日(月)「しんぶん赤旗」

光復節 韓国大統領が演説

「併合」100年 依然課題も

南北統一3段階案を提起


 【ソウル=面川誠】韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は15日、日本による植民地支配(1910〜45年)からの解放記念日である光復節の記念式典で演説しました。このなかで同大統領は、菅直人首相が「韓国併合」100年にあたって10日に発表した談話を「韓国民の意思に反した植民地支配を初めて反省し、謝罪した」と評価する一方で、「乗り越えるべき課題がまだ残っている」と指摘しました。

 李大統領は「韓日両国は具体的な実践を通じて新たな100年をつくらなければならない」として、「歴史を忘れずに記憶しながら、ともに新たな未来を開拓する」ことを日本に呼び掛けました。

 「課題」について具体的な言及はありませんでしたが、韓国各メディアは、日本軍「慰安婦」や侵略戦争への強制動員などの被害への補償措置を間接的に促したものと報じています。

 北朝鮮との関係では、3月の哨戒艦沈没を「北朝鮮の挑発」と改めて非難した上で、「南北がこれ以上、不信と対決を繰り返してはならない」として、平和統一を目標とすべきだと強調しました。

 平和統一の方法として、▽朝鮮半島の安全と平和を保障する「平和共同体」▽南北間の包括的な交流と協力を通じた「経済共同体」▽民族全体の尊厳と自由、人間の基本的権利が保障された「民族共同体」―の3段階を提案しました。

 「平和共同体」実現のためには、「何よりも朝鮮半島の非核化が成し遂げられなければならない」と述べ、北朝鮮に対して改めて核開発の放棄を求めました。

 李大統領は南北統一への備えとして「統一税」の導入を提案し、統一に向けた具体的な対策を韓国内で幅広く論議することを呼びかけました。





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