2010年8月8日(日)「しんぶん赤旗」

ヒロシマデー 被爆の記憶を刻む


大聖堂で折り鶴 英国

写真

(写真)コベントリー大聖堂のチェペル・オブ・ユニティーでの祈りに参加した人たち=8月6日、コベントリー(小玉純一撮影)

 【コベントリー=小玉純一】英国中部コベントリーの大聖堂内で6日、広島・長崎被爆の記憶を新たにする祈りの集いが行われました。集いは今年で20回目となります。

 「われらは思い出す。恐ろしいキノコ雲を」「われらは思いおこす。家族を失ったすべての人を」「われらは平和創造者となる」。100人以上の参加者が唱和し、折り鶴を折りました。

 コベントリーは第2次大戦中にドイツ軍の激しい爆撃を受け、廃虚となった大聖堂が今も残されています。コベントリー市長ブライアン・ケルシー市長が、大聖堂の歴史に触れてあいさつし、平和市長会議の一員として、核軍縮と核撤廃への外交圧力を強める決意を表明しました。

 集会は地元のキリスト友会(クエーカー)が組織したもの。司会の平和団体パクス・クリスティのアン・ファーさんは、英国は自国の潜水艦発射核ミサイルシステム、トライデントを更新してはならないと強調しました。

CND 「核なき世界へ強い運動」

 【ロンドン=小玉純一】英核軍縮運動(CND)は6日、ロンドンのタビストック広場で、原爆犠牲者を追悼する集会を開きました。

 約200人の参加者が平和の歌を歌い核兵器廃絶を誓いました。

 あいさつしたCNDのケイト・ハドソン議長は「米国の駐日大使が初めて広島の式典に参加した。核兵器のない世界へのオバマ政権の姿勢の表れだ。国連事務総長も参加した。核軍縮、撤廃への強い運動だ」と述べました。


核基地向け行進 ドイツ

 ドイツの平和団体によると、同国で6日、31都市で33のヒロシマデー行動が行われました。

 第2次大戦末期のハノーバー大空襲で廃虚となった同市のエギーディエン教会跡では午前8時からの平和集会に100人以上が参加。

 ベルント・シュトラウフ副市長が、広島での原爆被害やナチス・ドイツの悲惨な体験を繰り返してはならないと訴えました。

 同市在住の中本洋世さんが戦争犠牲者をしのんで茶会を催しました。

 首都ベルリンでは、フリードリッヒシャイン公園の平和の鐘で、集会が催され、日本から参加した被爆者の話を聞きました。

 5日夜から6日未明には、米軍核兵器が貯蔵されている西部のビュッヘル空軍基地前に向けて、戦争犠牲者を追悼し、核兵器廃絶を願うろうそく行進が行われました。

 オランダ国境に近いビュルゼーレンでは、約100の灯籠(とうろう)で反戦マークがつくられ、「(核兵器が使用されれば)人類をほとんど絶滅させ、数十億の遺体が埋められるかもしれない」と警告をこめた歌が披露されました。





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp