2010年7月27日(火)「しんぶん赤旗」

独ポツダムに原爆追悼碑

投下命令の地 核ない世界願う


写真

(写真)ドイツ在住の被爆者も出席して行われた原爆犠牲者を追悼する碑の除幕式=25日、ポツダム(小玉純一撮影)

 【ポツダム(ドイツ東部)=小玉純一】トルーマン米大統領が日本への原爆投下命令を発したドイツ東部のポツダムに原爆犠牲者を追悼する碑が完成し、命令から65年となる25日、除幕式典が行われました。

 碑が設置されたのは、市内の「ヒロシマ広場」。碑には、被爆した広島電鉄の路面電車の敷石と長崎市の山王神社境内の石が埋め込まれました。

 碑文には「1945年7月25日、アメリカ大統領同意の下ワシントンから軍の原爆投下命令が下された。原爆の破壊力は数十万の人々を死に追いやり、人々に計り知れない苦しみをもたらした。核兵器のない世界を願って」と、日英独の3カ国語で刻まれています。

 トルーマンは1945年7月17日から8月2日まで、ドイツの戦後処理や日本の降伏条件について、ポツダムで英国とソ連の代表と協議していました。

地図

 ポツダム市議会は原爆投下60周年の2005年、トルーマンら米代表団が宿舎として使った邸宅前の広場を「ヒロシマ広場」と命名する決議を採択。追悼碑は、市民団体が尽力して建立に至りました。

 約300人が参加した式典では、広島の秋葉忠利市長と田上富久長崎市長のメッセージが読み上げられ、ポツダム市代表が他の自治体とともに核兵器のない世界へ進む姿勢を表明しました。

 式典に参加した医師バーバラ・ホーベナーさんは、「きょうはドイツ人にとっても重要な日です。ドイツにも米国の核兵器があります。核兵器はもはや不要です。核兵器のない世界へ新たな出発です」と語りました。





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp