2010年7月23日(金)「しんぶん赤旗」

ASEANプラス3会議

朝鮮半島情勢を論議


 【ハノイ=井上歩】東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)外相会議が21日、ハノイで開かれ、韓国哨戒艦沈没事件など朝鮮半島情勢を議論しました。

 会議では日韓両国が、沈没事件は「挑発的行為」だとして北朝鮮を非難。日本の岡田克也外相は、北朝鮮の行為は「地域の平和と安定に対する挑戦」だとのべました。日韓は事件を非難する文言を議長声明に盛り込むよう要求しました。

 しかし、ASEANと中国は非難には慎重な姿勢で、プラス3の議長声明は、翌22日昼まで発表が遅れた末、事件に「遺憾の意」を表明するにとどまりました。議長声明は同時に、国連安全保障理事会の議長声明への支持を表明、同議長声明が「攻撃を非難した」ことを書き込みました。

 ASEANはプラス3会議などで、関係国に最大限の自制と対話による解決を求める立場を表明。米国務長官や北朝鮮外相が参加する23日のASEAN地域フォーラム(ARF)で、6カ国協議の再開を促す考えも明らかにしています。

 プラス3外相会議では、金融危機などの際に外貨を融通し合う「チェンマイ・イニシアチブ」多国間化の発効を評価。危機の早期発見のため地域経済を監視するASEAN+3「マクロ経済調査オフィス」(AMRO)を来年にも始動させることを確認しました。

 また、食料危機対策の「ASEANプラス3緊急コメ備蓄制度」発足のための努力を評価しました。





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