2010年7月10日(土)「しんぶん赤旗」
哨戒艦沈没
安保理 声明採択へ
米が議長案 「北」名指し避ける
【ワシントン=小林俊哉】米政府は8日、韓国哨戒艦沈没事件に関して、「(哨戒艦の)沈没に至った攻撃を非難する」とした安保理議長声明案を配布しました。北朝鮮を名指しで非難することは避けています。9日午前(日本時間同夜)の公式会合で採択される見通しです。
ライス米国連大使は同日、記者団に対し、声明案は、5常任理事国と日本、韓国の7カ国がすでに賛同していると述べました。
同大使によると、声明案は北朝鮮の関与を認定した沈没問題にたいする国際調査の結論とともに北朝鮮側の反論にも言及した上で、沈没にいたった攻撃を非難するとしています。同氏は「(声明案は)朝鮮半島の平和と安定を維持する必要性を強調するものだ」と述べました。
安保理は6月4日、韓国から事件の対応を求める書簡を受け取り、交渉を開始していました。議長声明の採択には、全会一致の賛成が必要となります。
安保理としての公式記録として残りますが、安保理決議とは異なり拘束力を持ちません。
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