2010年7月9日(金)「しんぶん赤旗」
新潟水俣病 和解を勧告
地裁裁判長「全面解決が必要」
「ノーモア・ミナマタ 新潟全被害者救済訴訟」の第5回口頭弁論が8日、新潟地方裁判所で開催され、草野真人裁判長が和解勧告をおこないました。未認定患者ら125人の原告側と、国と原因企業の昭和電工(東京都港区)の被告側の双方が和解勧告を受け入れ、引き続いて第1回和解協議が開催されました。
裁判長は「新潟水俣病の発生が発表されてから45年が経過し、被害者の高齢化が進んでいるうえ、原告ら以外にも多数の被害者が見込まれる本件事案の特質にかんがみ、和解による早期かつ全面的解決を図ることが関係当事者の利益からして望ましく、かつ必要であると判断した」と述べ、双方に「解決に向けて真摯(しんし)かつ積極的な努力を尽くすことを切望する」と求めました。
新潟水俣病阿賀野患者会の山崎昭正原告団長は「和解勧告が出され、和解協議が始まることに大変喜んでいる。私たちの願いである『ノーモア・ミナマタ』実現のためには被害地域住民の健康調査が不可欠。高齢化する被害者の『医療と介護』の問題は緊急の課題であり、それらの問題も和解協議の場で話し合っていきたい」と決意を述べました。
口頭弁論終了後の報告集会で、弁護団は「裁判長の勧告は被害者の金銭給付だけでなく、水俣病問題の全面的解決につながる方向性を提起している。原告や弁護団が事前協議で粘り強く主張してきた内容が反映され評価できる。10月末の基本合意に向けてがんばろう」と訴えました。
原告団は2月から、和解協議入りをめざして国や同社と事前協議を開始。熊本地裁で和解した例を参考に話し合ってきました。
阿賀野患者会は新潟民医連の協力を得て、6月に続いて「新潟水俣病住民検診」を実施し、潜在患者の掘り起こしと追加提訴の原告組織に取り組むとしています。

