2010年7月8日(木)「しんぶん赤旗」

TBS党首討論

志位委員長の発言


 日本共産党の志位和夫委員長が6日放送のTBS党首討論に出席し、菅直人首相と討論しました。詳報は次のとおりです。


志位委員長 消費税増税法案を来年にも成立させる考えか

菅首相 (こたえず)

志位 否定しなかった。参院選の審判が重大だ

 最初に党首間の質問コーナーがあり、志位氏は菅首相に次のように問いかけました。

 志位 菅さんにお聞きしますが、私たちは、消費税という税金は所得の少ない方ほど重くのしかかり、価格に転嫁できる大企業は1円も負担しないという不公平税制ですから、もちろん増税には反対です。

 菅さんは、(消費税増税)実施の時期を「2年ないし3年先」とおっしゃったが、それでは消費税増税法案を成立させる時期をどう考えているのかを聞きたいんです。

 民主党は、「参議院選挙マニフェストQ&A」というのを出しています。それをみますと、“税制改革案は2010年度内に取りまとめ、速やかに法案を提出し、成立を期したい”というふうに明記されているわけですね。2010年度というと、来年の3月までに消費税の増税の方針をとりまとめ、そして法律を出して成立を期したいと。つまり来年にも消費税増税法案を成立させるということが、ここにははっきり書かれているわけです。菅さんもそういうお考えなんでしょうか。

 これに対し菅首相は、「消費税を含む税制の抜本改革に関する協議を超党派で開始するというのがマニフェストで盛り込んだ方針だ」などと答えただけで、消費税増税法案の決定や提出、成立を図る時期などの質問には一切答えませんでした。

 このあと、志位氏は、次のように述べました。

 志位 さきほど菅さんに、“消費税増税法案を来年にも通すつもりがあるのか”と聞いたんですが、否定しませんでした。ですから、今度の参議院選挙の審判は非常に大事だと思っています。

 全体として民主党の政権は、普天間基地(問題)ではアメリカに対して忠誠を誓い、そして財界のいいなりで消費税増税を法人税減税と一体で出してくるという道に進んでいますから、私たちは正面から対峙(たいじ)してたたかっていきたいと思っています。

衆院比例80削減なら、民主は4割台の得票で議席は3分の2、一党独裁になる

 番組では、民主党が、消費税増税と「引き換え」に、衆院比例定数の80削減を掲げていることが話題にのぼりました。菅氏は、参院選後にも各党の協力が得られれば衆院80削減を実行する考えを表明しました。これに対し、公明党は「われわれ5党がなくなる。絶対許すべきではない」、社民党は「断固反対」、みんなの党は「国民の意思が忠実に議席に反映できる制度をとった上で、議員定数を大幅に削減すべきだ」と述べました。志位委員長は次のように発言しました。

 志位 いまの衆院の比例代表選挙というのは、衆院の選挙制度のなかで唯一民意を(正しく)反映する民主的な制度であるわけです。これを廃止したり減らしてしまえば、民意のゆがみがはなはだしくなり、そして第1党がますます有利になります。

 去年の総選挙(の結果)で試算してみると、民主党の得票は42%ですが、もし(比例定数を)80減らすと、68%もの議席を取り、3分の2を衆院で占めてしまうんです。民主党の、はっきりいって一党独裁になる。参院で否決された法案でも、衆院で再可決できる力を持ってしまう。私は絶対反対です。これは、ぜひ他の党とも協力して反対をしていきたい。

 政治が身を切るというんだったら、やはり320億円の政党助成金こそ廃止すべきだといいたいと思います。





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