2010年7月3日(土)「しんぶん赤旗」
中国10直轄市・省
7月から最賃引き上げ
海南省は30%超
【北京=小寺松雄】中国の10の直轄市・省で7月から最低賃金が引き上げられました。北京市のほか安徽、江西、雲南、海南などの省です。
このうち海南省は北京市の20%引き上げを上回る30%以上のアップとなりました。海南省の最賃は3地域に分かれていますが、都市部ではこれまでの月630元(約8500円)が830元(約1万1200円)と約32%の引き上げになっています。
最賃引き上げをめぐってはメディアで議論が起きています。2日の中国ネットには「より大事なのは全体の賃金水準引き上げであって、最賃はあくまで最低水準にすぎない」という声が紹介されています。
また数のうえで圧倒的多数を占める中小企業について同ネットは、「その業界を大企業が独占していたり、融資を受けるのが困難だったりする。これが中小企業の発展を妨げている」と指摘。中小企業が最賃制を保証するためにも「その直面している障害を取り除くべきだ」と主張しています。
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