2010年6月25日(金)「しんぶん赤旗」

参院選公示 米国と財界にモノ言える共産党の躍進を

消費税増税を許さず、普天間無条件撤去の道開く

東京・新宿 志位委員長が第一声


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(写真)志位和夫委員長の訴えを聞く人たち=24日、大阪駅前

 「くらしでも平和でも、明るい日本の未来を切り開けるのはどの党か」――。消費税増税問題と沖縄米軍普天間基地問題を最大争点とした第22回参院選挙が24日公示され、7月11日の投票日を含め18日間のたたかいの火ぶたが切られました。政権交代後、初の本格的国政選挙となることから、各党総力をつくした激戦となっています。日本共産党は比例代表候補18人と、選挙区候補46人を公認、沖縄選挙区では県民共同候補を推薦してたたかいます。各候補は全国各地で元気いっぱいに第一声を上げました。志位和夫委員長は東京・新宿駅西口で第一声を上げた後、大阪駅前でも演説し、「アメリカと財界に、国民の立場でモノが言える党」――日本共産党の躍進を熱烈に訴えました。市田忠義書記局長は、名古屋市、京都市、奈良市、神戸市を駆け巡り、党への支持を渾身(こんしん)の力で呼びかけました。(志位委員長の第一声

 「消費税大増税問題が、選挙戦の大争点となりました」。こう切り出した志位氏は、菅直人首相が10%への大増税は福祉や財政再建のためだと語っているが、民主党のマニフェストには、大企業の法人税減税とセットで打ち出されていると正面から批判。こうした方針が日本経団連の“号令”に応えたものであることを明らかにし、「消費税増税の目的は、大企業減税のための財源づくり――この真相をぜひ見極めていただきたい」と力を込めました。

 財界の「日本の法人税の実効税率(40%)は高すぎる」という宣伝についても、大企業のための優遇税制の結果、実際の法人税負担率は上位100社平均で30%程度、ソニーなどの巨大企業は10%台にすぎないと指摘。さらに、税金と社会保険料を合わせた日本の大企業の負担はフランスの7割程度だと述べ、「高すぎるという根拠はない」と強調しました。

 民主党が消費税増税のための「与野党協議」を呼びかけ、自民党が「受けて立つ」と表明したこと、公明党もみんなの党も先々は消費税増税が必要という立場であることをあげ、「こういう党に政治を任せたら消費税増税の大連合がつくられてしまう」と警鐘を鳴らしました。

 「日本共産党は消費税の導入にも増税にも反対を貫いてきた唯一の党です。暮らしを壊し、日本経済を壊す、消費税増税の大連合に、日本共産党の躍進できびしい審判を下そう」。志位氏がこう訴えると、聴衆は熱い拍手でこたえました。

 菅首相が自らの経済政策を「第三の道」などと言っていることについて、法人税減税で大企業をさらに強くするものであり、「破たんした自民党流の大企業応援の経済政策の焼き直しです」と批判。国民生活応援の経済政策への転換が必要だと述べ、国民の暮らしと権利を守る「ルールある経済社会」をつくろうと訴えました。

 もう一つの重大争点――沖縄県の米軍普天間基地問題では、「米国は『地元合意』がないところには基地を置かないというが、そんな場所は、沖縄県内はもとより日本国内のどこにもない」と強調。菅首相が、アメリカに言われるままに、海兵隊の撤退を提起する約束をほごにしたことについて「これこそ恥ずべき従属政治以外のなにものでもない」と批判しました。

 志位氏を団長とする日本共産党訪米団が米国政府と会談し、直接、普天間問題の解決の道は無条件撤去しかないときっぱり伝えたことを紹介しながら、「本来、こういう仕事は、日本政府がやるべきことではないか」と訴えると、「その通り」の声と拍手がわきおこりました。

 志位氏が最後に、消費税問題、普天間問題という二つの問題の大本には「財界・アメリカいいなりの政治」があると指摘。「相手がアメリカでも財界でも、国民の立場に立って堂々とモノが言える日本共産党が伸びてこそ、国民の平和と暮らしを守る一番の力となります」と訴えると、聴衆は大きな歓声と拍手でこたえました。





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