2010年6月24日(木)「しんぶん赤旗」

平和への新たな決意

沖縄 戦没者追悼式 参列者ら基地撤去誓う


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(写真)「平和の礎(いしじ)」の前で祈りをささげる遺族ら=23日午前、沖縄県糸満市摩文仁の平和祈念公園

 県民の4人に1人が亡くなった沖縄戦の「終結」から65周年の23日、沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で県主催の「沖縄全戦没者追悼式」が行われ、正午の時報を合図に参列者約5500人が黙とうしました。

 ことしの23日は、民主党政権が公約を覆して米軍普天間基地(宜野湾市)の県内「移設」・名護市辺野古への新基地建設で米政権と合意したことに県民の怒りが高まるなかで迎えました。就任後初めて沖縄を訪問した菅直人首相も出席しました。

 高嶺善伸県議会議長は式辞の中で、「普天間飛行場の一つすら返還できない状況は、到底納得できるものではありません」と訴えました。仲宗根義尚県遺族連合会会長も日米合意について「戦争につながるいかなる行為も反対の観点から容認できない」と述べました。

 菅首相は、普天間問題には触れず、沖縄の基地負担が「アジア太平洋地域の平和と安定につながってきた」とのべ、会場から「帰れ!」「冗談じゃない」の声があがりました。

 仲井真弘多知事が平和宣言を行い、名嘉司央里さん(普天間高校3年)が「平和の詩」を朗読しました。

 8歳のときに祖父をなくした女性(74)=南風原町=は、「平和の礎」の刻銘碑の前に座りながら「日本として、世界に対し沖縄の異常さを知らせ、協力して基地を撤去させてほしい。安保条約の廃棄も含めて政府は考えてほしい」と語りました。





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