2010年6月20日(日)「しんぶん赤旗」

消費税10% 渦巻く怒り

給料あがらない 年金目減り 仕事がない

そのうえ増税とは 東京・商店街・街頭


 民主党・菅政権が打ち出した「消費税10%」の増税計画を国民はどう受け止めているのか。東京都板橋区の東武線大山駅に続く商店街で19日、切実な怒りの声を聞きました。


 商店街のスーパーは、この日が特売日。目玉商品の安い米や牛乳を求め、多くの買い物客が訪れていました。

 「10%なんて暮らしていけない」と悲鳴をあげるのは七十五歳の女性=板橋区=です。夫と義理の姉2人と同居。1人は介護が必要です。

 「みんな後期高齢者。介護保険料も医療保険料も上がっていて、月5万円の国民年金がどんどん目減りしています。食品は一番安いスーパーに15分歩いて、特売日に買いに来ています。普段使う食品などに消費税をつけないで」

 無年金で、68歳の今も働く同区内の男性会社員は「もうすぐ、がんの手術をするので仕事ができなくなる。妻の年金でやっと生活しているのに…。上げちゃだめだよ。民主党は『上げない』と言っていたのにうそばっかり。共産党を応援するよ」と話します。

 民主と自民が消費税増税とセットで唱える法人税減税。女性会社員(60)は「法人税が下がっても社員の給料はあがらないんでしょう。財布を引き締める話ばっかりでいやだ、いやだ」とため息をつきます。

 商店街でお茶屋を営む女性も「売る側としても買う側としても大変な問題ですよ。共産党に野党としてがんばってほしい」といいます。

 「消費税率アップはしょうがない」という人にも苦悩がにじみます。

 買い物帰りの男性(85)は「低所得者に負担をかけないとか、食料品には非課税ならいいけど、なるべくならあげてほしくない。金持ちも貧乏人も同じだけ払う仕組みだから」。そして、こう続けました。

 「参議院選挙でどこに投票するか決まってないけど、民主と自民には絶対入れない。共産党は悪くないと思うよ」





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