2010年6月19日(土)「しんぶん赤旗」

家計・雇用 悪化続く

月例経済報告 基調判断を上方修正


 政府は18日、内閣府が発表した6月の月例経済報告で、景気の基調判断を「着実に持ち直してきており、自律的回復への基盤が整いつつあるが、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある」とし、「なお自律性は弱く」としていた5月の表現を上方修正しました。

 企業の業況判断については5月の「改善している」を据え置き、設備投資については「下げ止まりつつある」から「下げ止まっている」に上方修正しました。

 個人消費は、「持ち直している」と据え置き。雇用情勢も「依然として厳しいものがあるものの、このところ持ち直しの動きがみられる」と先月と同じ表現にとどめました。

 政府の判断は、大企業を中心にした企業収益の改善を反映したものですが、国民の足もとの状況は「自律的回復」に向かっているとは到底いえません。

 報告も指摘するように、雇用者報酬の伸び悩みや完全失業者数の増加など、家計と雇用の悪化は続いています。





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